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ファーストパーティCookieとは?サードパーティとの違いや活用メリット・注意点を解説

目次

アイキャッチ

「Cookie」とは、ユーザーがWebサイトを閲覧した際の、さまざまなデータを一時的に記録しておく仕組みのことです。

関連記事:Cookieとは?仕組みやできること、企業が利用する際の注意点を解説

近年、プライバシーの侵害が問題視されるサードパーティCookieの規制が強化されていることから、規制の影響を受けにくいとされるファーストパーティCookieが注目を集めています。

Webマーケティングを行ううえで、今後はファーストパーティCookieへの理解と対策が必要になるでしょう。

そこで今回は、ファーストパーティCookieについて解説します。​サードパーティCookieとの違いも確認し、理解を深めておきましょう。

■この記事でわかること

  • ファーストパーティCookieの概要
  • ファーストパーティCookieを活用するメリット
  • 企業がファーストパーティCookieを取得、活用する際のポイント

ファーストパーティCookieとは

「ファーストパーティCookie」は、ユーザーが閲覧したサイトのドメインから直接発行されるCookieを指します

ファーストパーティCookieの代表的な活用機会としては、以下のようなシーンが挙げられます。

  • ユーザー情報入力フォーム画面
  • 通販サイト(ECサイト)
  • リターゲティングなどのWeb広告
  • アクセス解析や効果測定 など

このほか、ログイン画面に自動入力されるIDやパスワード情報、ECサイトのカート情報などにも活用されています。

このCookieの活用により、ユーザーがより便利にWebサイトを使えるようになっています。

ファーストパーティCookieとサードパーティCookieの違い

Cookieには、ファーストパーティCookieのほかにサードパーティCookieがあります。
両者の違いは以下のとおりです。

種類 種類・特徴
ファーストパーティCookie ・訪問しているWebサイトが発行するCookie

・訪問したサイトでしか機能しない

サードパーティCookie ・訪問しているWebサイト以外から発行されたCookie

・Webサイトを横断しても機能する

関連記事:Cookieとは?初心者にもわかりやすく解説

ファーストパーティCookie

「ファーストパーティCookie」は、主にWebサイトでのユーザーの利便性を高める目的として活用されています

サーバーで作成されログイン情報が保存されるため、サイトを訪れるたびにログイン情報を入力する必要がなくなり、フォームへの入力も手間がかかりません。

Webマーケティングにおいては、ユーザーが実際に閲覧したサイトのドメインから発行されていることから出どころが明確なため、ブラウザにブロックされにくいというメリットがあります。

また、トラッキングや効果測定がサードパーティCookieよりも高い精度で行えるほか、コストをかけずに自社でデータを収集できる点も魅力です。

サードパーティCookie

サードパーティCookieは、ユーザーが実際には閲覧していないドメインが発行したCookieのことです。

複数のドメインを横断したトラッキングが可能なため、ユーザーのWebサイト上の行動などが計測できるのが特徴です。

一度アクセスしたサイトの商品が、ほかのサイトでも広告で提案されるのは、このサードパーティCookieによりトラッキングされているためです。

このような仕組みは主に企業のマーケティングに活用され、リターゲティング広告やWebサイトのアクセス解析などの目的で使用されています。

関連記事:サードパーティーCookieの仕組みとは?廃止の理由から規制への対応策までを解説

ファーストパーティCookieの重要性が高まっている背景

Webマーケティングにおいて、サードパーティCookieはこれまで大きな役割を果たしてきました。しかし近年は、ユーザーのプライバシー保護の観点から、このサードパーティCookie規制の動きが強まっています

国内では、2022年4月に施行された改正個人情報保護法や、2023年6月施行の改正電気通信事業法により、Cookieによって個人関連情報を取得する際は、関連情報を事前にユーザーに通知する、事前にユーザーの同意を取得するといったことが義務付けらました。

また、Cookie情報を保存するブラウザ側でも、サードパーティCookieの廃止やトラッキングの規制などが進められています。

この流れを受けて、サードパーティCookieからの依存脱却が重要視されるなか、規制を受けにくいファーストパーティCookieの活用が注目されています。

関連記事:Cookie規制とは?いつから法規制が施行されているのか・対策について解説

ファーストパーティCookieを活用するメリット

ファーストパーティCookieをマーケティングに活用するメリットは次のとおりです。

  • Cookie規制を受けにくい
  • ユーザーの利便性を向上できる
  • データの精度が高い
  • コストを抑えられる
  • 成果に直結しやすい

以下、それぞれ詳しく解説します。

Cookie規制を受けにくい

ファーストパーティCookieは、サイトに訪れたユーザーが自ら提供する情報であるため、コンプライアンス違反や情報が悪用されるリスクを低減できるといったメリットがあります。

サードパーティデータは、法改正やブラウザの仕様変更により収集が難しくなっていますが、ファーストパーティデータであれば法や規制の影響を大きく受ける心配がありません

仮に、今以上にCookieへの規制が厳しくなったとしても、ユーザーから許可を得ているファーストパーティーCookieが問題になる可能性は低いといえるでしょう。

ただし、データの活用に関して、正しい情報を明示しなければならない点は意識しておく必要があります。

ユーザーの利便性を向上できる

cookieの仕組み

ファーストパーティCookieは、Webサイトでのユーザーの利便性を高めるために用いられています

ファーストパーティCookieを利用すれば、一度訪問したサイトのログイン情報を保持できるため、再びアクセスしたときにログインIDやパスワードを入力しなおす手間がかかりません。

また、通販サイトなどで以前カートに入れた商品が、再度そのサイトを訪れた時にそのまま保持されている機能にも、ファーストパーティCookieが活用されています。

ファーストパーティCookieは、サイト外のユーザーの行動をトラッキングすることがないので、今後規制が強化されても影響を受けにくく、今までどおりにユーザーの利便性を確保できます。

精度の高いデータでマーケティング施策を実行できる

ファーストパーティCookieは、収集手順やターゲットが不明確なデータではなく、自社がユーザーから直接提供してもらったデータであるため、情報の質が高いことが特徴です。

ファーストパーティCookieから得られるデータに加え、アンケートやユーザーの声などのアナログのファーストパーティデータも収集することで、より信頼性が高く有用な情報を収集できるでしょう。これらの高品質なデータを基にすれば、精度の高いマーケティングが効果的に進められます。

企業がファーストパーティCookieを取得・活用する際のポイント

サードパーティCookieの規制により、個人型の情報取得が現在よりも困難になることが予想されます。今後は、自社の戦略を改めて見直し、消費者から能動的に選ばれるための仕組み作りが必要となるでしょう。

ここからは、企業がファーストパーティCookieを取得・活用する際のポイントとして、以下の4点を紹介します。

  • データ収集の目的から逆算して取得データや分析方法を決定する
  • ユーザーがファーストパーティデータの取得に同意するメリットを示す
  • 成果を測定して改善を繰り返し行う
  • 根本的にCookieに頼らない情報取得方法も検討する

それぞれ見ていきましょう。

データ収集の目的から逆算して取得データや分析方法を決定する

データを収集する際は、何を目的に収集するのか、どのように活用するのかを明らかにすることが重要です。ファーストパーティCookieを、リピーター獲得のために活用するのか、商品開発や改善に役立てるのか、具体的な用途を設定しましょう。

この目的が異なれば、必要になるデータやツール、分析方法などが大きく変わるため、社内で認識を統一しておく必要があります。
データ収集の目的がリピーターの獲得であれば、購入履歴や顧客情報などのデータが必要になり、Web接客ツール、CRMツールなどの導入が効果的です。

関連記事:Cookieポリシーは必要?作成が必要なケースや作成時のポイントを解説

成果を測定して改善を繰り返し行う

ファーストパーティCookieの収集、活用をするなら、成果の測定も重要になります。データの収集量や内容、施策の効果など、テストを繰り返しながら効果的な指標を探し出しましょう

すぐに成果を出すことは難しいですが、データの収集から施策までを繰り返し分析し、よりよいマーケティングのアプローチを把握していくことが大切です。

また、ファーストパーティCookieの活用方法は、企業や扱うサービスによって大きく異なるため、自社に適した活用方法を見つける必要があるでしょう。施策の分析やさまざまなテストには、改善までのプロセスをスムーズに進められるツールの活用がおすすめです。

根本的にCookieに頼らない情報取得方法も検討する

ユーザーの行動データに頼らないCookieの代替手段として、コンテキストベースの広告があります。キーワードやコンテキストを設定すると、自社の顧客データを使用せず、広告やコンテンツを提示できる仕組みです。
Webサイト記事との親和性が高く、広告に対してユーザーが不快さを感じにくいため、購買意欲に貢献しやすいでしょう。

また、アンケート・SNSでのコミュニケーションなどの手法でファーストパーティデータを収集するのも一案です。

関連記事:Cookieレス時代とは?マーケティングへの影響と対策を解説

Cookieに頼らない情報取得には「どこどこJP」を活用しよう

Cookie規制の動きから、今後はCookieに頼らないデータの収集が大切になります。

どこどこJPは、IPアドレスとともに、100種類以上の属性データを取得することができるサービスです。これらの属性情報を、ファーストパーティデータを拡充するために利用することが可能で、Cookieを必要としない情報収集を実現します。

今後規制が厳しくなるCookieの代替技術として、ぜひ「どこどこJP」をご活用ください。

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