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Cookieとは?初心者にもわかりやすく解説
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Webサイトを運営するうえで、Cookie(クッキー)は非常に重要な機能ですが、その仕組みや活用シーンについて、よくわかっていないという方も多いのではないでしょうか?
Cookieがどのように使われているかを知り、理解を深めることで、より快適なWebサイトを構築することができるでしょう。
この記事では、Cookieの概要や仕組みについて、初心者にもわかりやすく解説するとともに、Cookieが活用されるシーンについてもまとめています。Cookieを取り巻く状況についても触れているので合わせてご覧ください。
■この記事でわかること
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Cookieとは?
Cookieとは、ユーザーがWebサイトを訪れた際の「訪問回数」や「日時」などに関する情報が入った小さなファイルのことで、使用しているPCやスマホに保存されます。
一旦閉じたWebサイトを再び開くと、端末に保存されたCookieがサーバーに送られ、商品カートの情報やログイン情報などを呼び出す仕組みです。
ECサイトで購入に至らなかった商品が、削除されることなくカートに入ったままになっているのは、このCookieによってカート情報が保存されているためです。
また、一度チェックした商品やサービスの広告が別のWebサイトで表示されるのも、Cookieによってデータが紐づけられているために起こります。
Cookieはこんな場面で活用されている
Cookeは、Webサイトのログイン情報やECのカート情報の保存など、サイトを使いやすくするために活用されています。また、リマーケティング広告といった、マーケティング活動にも広く使われているので、それぞれの活用シーンを知っておきましょう。
Webサイトのログイン状態の維持
Cookieを有効にしておくと、Webサイトを訪れた際のログイン情報を一定期間維持することができます。毎回IDやパスワードを入力する必要がなくなり、ユーザビリティを向上できます。
ちなみにCookieが保存される有効期限はWebサイトによって異なりますが、消去したい場合は、ユーザー自身の操作によって端末から削除することが可能です。
ECサイトのカート情報の保持
ECサイトでは、カートに入れた商品情報をCookieに記録しておくことで、サイトを離れた場合でも再訪時にカート状況が復元できます。
ページから離れてもカートの中身が削除されないため、うっかりサイトを閉じてしまっても商品を探しなおす必要がなく、スムーズに買い物を続けることが可能です。
また、購入、閲覧履歴やカートに入れた商品の履歴も記録されており、その情報をもとに、ユーザーが興味を持っていそうな商品をピックアップして提案することもできます。
リターゲティング広告
ユーザーがWebサイトで閲覧した商品が、別のサイトでも表示される広告をリターゲティング広告と呼びます。
これは、Webサイトにアクセスした際に保存されたユーザーの検索意図や関心に関する情報がCookieとして保存され、ほかのサイトを訪れた際にも呼び出せる仕組みを活用しています。
ユーザーの興味関心が高い商品を表示できるため、ユーザーを再びサイトに呼び戻し、成果につなげることが可能です。
Cookieに関して知っておきたい基礎知識
ここでは、Cookieの基礎知識として、以下の3つの項目を紹介します。
- キャッシュとの違い
- Cookieの仕組み
- Cookieの種類
Cookieについてさらに理解を深め、Webサイトの運用に活用しましょう。
キャッシュとの違い
性質・特徴 | 役割 | |
Cookie | ログイン情報(IDやパスワードなど)やユーザーの個人情報、サイトの閲覧情報などを保存 | サイト閲覧時のユーザーの利便性を向上させる |
キャッシュ | サイトのHTMLや画像データを保存 | Webサイト、ページの読み込みスピードを上げる |
Cookieとキャッシュは混同されがちですが、この二つは保存されるファイルの属性が異なります。
キャッシュは、ユーザーが一度訪れたサイトの画像、HTML情報などを一時的に端末に保存する仕組みです。
一方Cookieは、ログイン情報やカート情報など、基本的にユーザーが入力した情報を保存する仕組みになっています。
Cookieの仕組み
Cookieは、小さなファイルをWebサーバーとブラウザの間でやりとりする仕組みになっています。
まず、ユーザーが最初にWebサイトを訪れた際に、Webサーバーから発行されたCookieがブラウザに保存されます。発行されたCookieは、セッションごとのID情報とそれに紐づく情報を持っています。
このCookieを再びWebサイトに訪れた際にWebサーバーに送ることで、Cookieに紐づくセッションIDに応じた、ログイン情報や商品カート状況といったデータが、Webサーバーから提供される仕組みです。
関連記事:Cookieとは?仕組みやできること、企業が利用する際の注意点を解説
Cookieの種類
種類 | 概要 |
ファーストパーティCookie |
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サードパーティCookie |
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Cookieには、ファーストパーティ、サードパーティの主に2種類があります。
ファーストパーティは、ユーザーが訪れたサイトから発行されるCookieを指します。サードパーティは、ユーザーが訪れるサイトとは無関係に発行されるCookieで、リターゲティング広告などに使われているCookieです。
関連記事:ファーストパーティCookieとは?サードパーティとの違いや活用メリット・注意点を解説
関連記事:サードパーティーCookieの仕組みとは?廃止の理由から規制への対応策までを解説
Webサイト利用者がよく抱くCookieに関する疑問
ここでは、Webサイト利用者がCookieに関して抱きやすい疑問について回答します。
Cookieを許可しないとどうなる?
WebサイトでCookieを許可しなかったために、大きな問題が起こることはありません。ただし、その場合はIDやパスワードなどが保存されないので、サイトを訪れるたびにログイン情報を入力する手間が発生します。
サイトによっては二段階認証を求められるケースや、コピペが禁止されていているために一文字ずつ入力しなければならないパターンもあり、ログインが不便に感じるかもしれません。
一方で、個人情報の漏洩を防げる、リターゲティング広告に利用されるリスクが減る、というメリットもあるため、利用状況に応じて可否を決めるのもよいでしょう。
Cookieは定期的に削除したほうがいい?
Cookieを削除すると、Webサイトの利便性が損なわれるため、一概に「定期的に削除したほうがいい」とは言い切れません。
定期的なCookieの削除は、情報漏洩を防ぐ効果が期待できるほか、ブラウザの挙動が早くなるといったメリットがあります。
しかし一方で、ログイン情報やカート内容の保持機能が使えなくなるため、定期的に削除するべきかはよく検討したほうがよいでしょう。
Cookieは、ブラウザの設定から削除できるため、しばらく使う予定がないサイトのCookieは消すといったように、サイトの利用頻度ごとに削除するCookieを決めるのもおすすめです。
近年のCookieを取り巻く状況の変化
近年は、プライバシー保護の観点から、Cookieで保存される情報を制限する動きが各ブラウザで見られるようになっています。トラッキングを規制しているブラウザのほか、主要ブラウザによるサードパーティCookieの全面廃止の発表もありました。
サードパーティCookieを用いた広告に対し、ユーザーから「プライバシーの侵害では」「監視されているよう」といった声が聞かれるようになったことがCookie規制の背景として挙げられ、各ブラウザで規制対応が進んでいるのが現状です。
今後サードパーティCookieを活用したリターゲティング広告が制限されると考えられているため、特にリターゲティング広告を軸にしたWebマーケティングを実施している企業は、代替手段の検討・Webマーケティング戦略の変更など、早急な対応が必要です。
関連記事:Cookie規制とは?いつから法規制が施行されているのか・対策について解説
関連記事:Cookieレス時代とは?マーケティングへの影響と対策を解説
Cookie規制の対応には「どこどこJP」を活用しよう
Cookieはユーザーのログイン情報やカート情報を保存するため、Webサイトの利便性を高める効果があります。リターゲティング広告にも広く使用されていますが、プライバシー保護の観点から、近年では規制の動きが目立っています。
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