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LPOとは?LPOの意味や実施の流れなどをわかりやすく解説
「LPの離脱率が高い」「CTAがクリックされない」などのお悩みは、LPOで解決できるかもしれません。
LPOは、ランディングページ(LP)の内容やデザインを、ユーザーのニーズに合わせて最適化し、コンバージョン率を向上させる目的で実施します。
この記事では、LPOの概要と、実施の流れ、LPの改善方法などを解説します。
効果的なLPOの導入を目指す方は、ぜひ参考にしてください。
■この記事でわかること
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LPOとは?
LPOとは、「Landing Page Optimization」の略で、ユーザーに合わせてランディングページの最適化を行うマーケティング手法です。
なお、ランディングページ(LP)には、以下の2種類の定義があるので覚えておきましょう。
- ユーザーが最初にアクセスしたページのこと(広義のLP)
- ユーザーに特定の行動(問い合わせ・資料請求等)を起こさせることを目的としたページのこと(狭義のLP)
LPOにおいては狭義でのLPを対象にすることが多く、サイトに訪れたユーザーを逃さず、商品購入や資料請求まで誘導し、コンバージョンにつなげることを目的とします。
LPOを適切に実施することで、ユーザーエクスペリエンスがアップし、Web広告への投資効果の向上やCV最大化による売上アップが期待できるでしょう。
LPOが必要な理由
ユーザーは、アクセスしてから約0.2秒の間にそのページを判断するといわれています。
そのため、ページを開いてすぐに求める情報が見つからなければ、ユーザーは簡単に離脱してしまうでしょう。
ページに留まってもらうためには、ユーザーファーストのLPを作ることが大切です。
LPOを実施しユーザーのニーズに合わせてコンテンツを改善することで、ユーザーの満足度を高めることができ、コンバージョン率の向上やCPA(顧客獲得単価)を下げる効果が期待できます。
LPOと似た言葉との違い
Webマーケティングで使う用語の中には、LPOに似た単語がたくさんあります。言葉の意味を理解していないと齟齬が生じてしまうため、きちんと知っておきましょう。
以下、LPOと似た言葉との違いについて解説します。
LPOとSEOの違い
SEOは、Googleをはじめとする検索エンジンから、Webサイトへの訪問者数を増やすことを目的として行う施策です。
そのためSEOでは、Webサイトのコンテンツや構造を改善することで検索エンジンからの評価を高め、記事やサイトが検索結果の上位に表示されるよう対策するのが一般的です。
SEOはWebサイトへの流入増加、LPOはCVRの向上が目的なので、それぞれの対策内容が異なることがわかります。
LPOとEFOの違い
LPOとEFOは、いずれもWebサイトのパフォーマンスを向上させるためのマーケティング手法ですが、対象となるページが異なります。
LPOはランディングページに対して、EFO(Entry Form Optimization)はエントリーフォームに対して行う施策です。
入力フォームの仕様がわかりにくい、使いづらいと感じて離脱してしまうユーザーは少なくありません。
EFOは、この段階での離脱を防ぎ、CV率を向上させるために行います。
LPOとCROの違い
CROはConversion Rate Optimizationを略したもので、コンバージョン率を向上させるための取り組みすべてに対して使う言葉です。
LPOとEFOは、このCROに含まれる施策の一部という理解で問題ありませんが、それぞれ対象範囲(ページ)が異なるので確認しておきましょう。
- CRO:Webサイト全体
- LPO:LP(ランディングページ)
- EFO:エントリーフォーム
サイトの課題に対して、適切な施策を行うことが大切です。
LPO実施の流れ
LPOは、やみくもに実施しても効果が得られるものではありません。しっかりと状況を分析し、正しい流れに沿って行う必要があります。以下、LPO実施の流れについて詳しく解説します。
現状分析
LPの現状や課題を把握するためには、以下の項目を分析し整理する必要があります。Googleアナリティクスをはじめとする解析ツールを利用して、データを確認しましょう。
- コンバージョン率
- 訪問者数
- 離脱率
- 閲覧時間
- クリック数
- CPA(顧客獲得単価)など
これらの指標を整理したうえで、現状の問題点を明らかにしていくことが重要ですが、上記の数値だけでは判断が困難な場合もあります。
LPの見られ方に関する課題をみつけるには、ユーザーがどこに注目しているかがわかるヒートマップツールの活用もおすすめです。
問題を改善するための仮説を立てる
アクセス解析を行い現状の問題点を明らかにしたら、起きている現象に対して仮説を立てます。
課題 | 仮説 | 対策 |
ファーストビューの離脱率が高い | ・ページの読み込み速度に問題がある・タイトルとコンテンツの中身が一致していない | ・ページの読み込み速度を改善する・ユーザーのニーズに合わせコンテンツの調整が必要 |
滞在時間も問題ないのにCV率が低い | ・CTAボタンがわかりくい・そもそもCTAを設置していない・無駄なコンテンツが邪魔をしている | ・CTAボタンの設置場所やデザインを改善・コンテンツの見直し、調整が必要 |
ただし、思いつきの改善は費用と効果が見合わないため、しっかりと分析したうえで、確信が持てるもののみに注力するとよいでしょう。
施策の実行
現状のLPにおける課題を明らかにし仮説を立てたら、実際にLPの改善を実行しましょう。
- ファーストビューの改善
- CTAの調整
- ページ読み速度の改善
- チャットボットを設置 など
LPOは、これをすれば確実に成果が出るという単純なものではなく、どのサイトでも使えるようなテクニックでは改善されないこともあります。
自社サイトを訪れるユーザーに合わせて、最適なアプローチは何か、どんな動線にしたら読んでくれるのかと考えることが重要です。
効果検証
施策を実行したあとは、必ず効果の検証を行いましょう。効果が出ているのかわからなければ適切にPDCAサイクルを回すことはできません。
LPOの効果検証には、ABテストを用いるとよいでしょう。ABテストは、既存のパターンA に対して、効果アップにつながるであろう施策で作ったパターンBを並走させテストします。
ABテストツールを使えば、複数パターンのLPを用意してランダムに出現させ、それぞれの効果を測定することが可能です。
ただし、複数箇所を同時に改修すると、成果につながった要因が特定しにくくなるので注意しましょう。
継続的な改善
LPOは、一度修正して終わりではなく、PDCAサイクルを回しながら継続的に改善していくことが重要です。
一度の改善では効果が現れないことが多く、たとえ結果が出たとしても市場の変化によって新たな課題が発生するケースも多数あります。
成果を出しつづけるには改善が必要ですが、自社のCVRや指標になる数値とズレていると成果につながらないので、常に効果測定の結果と指標を照らし合わせながら改善していきましょう。
具体的なLPOの施策
LPOにはさまざまな施策が考えられますが、その施策を採用する場合も、課題をしっかり理解し、その解決に向けた適切なアプローチを取ることが重要です。
以下、具体的なLPの改善方法を紹介します。
タイトル(広告文)とページの内容を一致させる
広告LPでは、タイトル(広告文)とページの内容が乖離しているケースがよく起こります。
たとえば自然検索で表示されるコラムの場合では、検索クエリで上位表示されているものの、いざユーザーが訪れてみると目当ての情報がページの上部に書かれていない場合があります。
これではユーザーの満足度が高まるはずもありません。欲しい情報がすぐに出てこなければ、ユーザーは離脱し、他のサイトに流れてしまう可能性があります。
ファーストビューでユーザーが求める情報を提供する、タイトルと内容を一致させるといった施策がLPOにとって重要なポイントです。
ファーストビューでメリットを端的に伝える
ユーザーには、ファーストビューでメリットを端的に伝える必要があります。
「このページを読めば知りたいことがわかる」と思って訪れるユーザーに、まったく違う情報を与えても、成果につながることはありません。
たとえば、「英会話 安い」と検索したユーザーが訪れた先が、「月額〇円でレッスン無制限」と「ネイティブスタッフ多数在籍」だった場合、前者のページにメリットを感じるでしょう。
訪れたサイトで違和感や情報の探しにくさを感じると、ユーザーは離脱してしまいます。まず一目で「誰の」「何を」「どう解決できる」のかを伝えることが大切です。
ページの読み込み速度を上げる
ページの読み込み速度を上げることも、ユーザーの離脱を防ぐのに効果的です。
ページの表示速度が遅いほど離脱率が上がるということが分かっており、Googleの調査によれば、表示速度が1秒から3秒に伸びるだけで、離脱率は32%上昇します。ページの表示速度は速いほど良いと考えて良いでしょう。
Googleアナリティクスでも、ページの読み込み速度の確認ができるので、旧UAホーム左メニューから、「行動」→「サイトの速度 > サマリー」と進み確認しましょう。
「サイトの速度 > ページの速度」で、各ページの速度が確認でき、「サイトの速度 > 速度についての提案」では、スコアと改善の提案が確認できます。
ページの読み込み速度を上げるための方法には、以下のようなものが挙げられます。適宜試してみてください。
- 画像の最適化:フォーマットをWebPにする
- ファイルの軽量化:html、CSSなどのファイルを圧縮する
- HTTPリクエスト数を減らす:不要なリクエストを削除する など
CTAを最適化する
CTA(Call To Action)は行動喚起を意味し、サイトに訪れたユーザーにとってほしいアクションへの誘導を指します。
サイトに設置された「お問い合わせボタン」や「購入リンク」などがCTAに当たり、CTAが最適化されると、ユーザーが購入や申し込みといった行動をとりやすくなります。
サイトに訪問するユーザーの数が多いわりにCTAのクリック率が低いという場合は、適宜対策を講じてLPを改善しましょう。
CTAのクリック率が低い原因には、CTAの文言がニーズに合っていない、LPの動線がわかりにくいなどの理由が考えられます。
「今だけ」「〇月〇日まで」など限定感や緊急性を演出したり、ユーザーがクリックしたくなるような文言を使用したりすることが大切です。
ジオターゲティングでWebページをユーザーに最適化する
ジオターゲティングを活用すれば、位置情報に応じてサイト上のコンテンツや広告の内容を地域ごとに切り替えられ、効果的にターゲットにアプローチできます。
例えば旅行サイトであれば、ユーザーの位置情報を元に近隣地域発着の旅行商品を表示するといったことも可能です。
ユーザーが目的の情報を見つけ出すまでの時間を短縮し、離脱率を下げてコンバージョンにつなげられるでしょう。
また、地域密着型の広告にも最適で、「店舗から〇km圏内」「〇か月以内に来店している」といった条件に当てはまるユーザーに表示できるため、無駄な広告費がかかりません。
ジオターゲティングを活用することで、ページにアクセスしたユーザーの位置情報に基づき、Webサイト上の情報を最適化することが可能になります。
LPOで施策ならどこどこJPを活用しよう
ユーザーに合わせてランディングページを最適化するLPOは、離脱率の低下やCTAクリック率を増加させ、コンバージョンアップにつなげるマーケティング手法です。
LPOを活用するためには、LPの現状を把握し、正しく改善するといったPDCAサイクルを回すことが重要です。
LPO対策に「どこどこJP」を活用すれば、ジオターゲティングが可能になり、さらにLPの最適化が図れるでしょう。
ユーザーの位置情報を利用できなければ、手間のかかる「地域の絞り込み」や「店舗一覧からの選択」といったポイントでユーザーが離脱しかねません。
どこどこJPでは、ユーザーの位置情報によってページを切り替えることができ、離脱ポイントの大幅カットが実現できます。
たとえば、どこどこJPが提供している「WordPress 店舗検索プラグイン DocoDoco Store Locator」を使うと、大阪からアクセスしたユーザーには大阪の、福岡からアクセスしたユーザーには福岡の代理店がページの上部に並ぶといったように、ユーザーから近い順にリストを並び替える施策が可能です。
>> WordPress 店舗検索プラグイン DocoDoco Store Locator
ジオターゲティングでニーズの高いユーザーにのみアプローチすることで、コンバージョン、地域コンテンツへの流入の増加が期待できます。