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ジオターゲティングとは?仕組みやメリットを解説
ジオターゲティング(geotargeting)を取り入れたいと考えているものの、「どんな効果があるのかわからない」「売上アップにつながるのか不安」とお悩みの方は多いのではないでしょうか。
ユーザーの位置情報に基づき、地域を限定して情報や広告を配信するジオターゲティングは、CVRアップに有効な施策です。
この記事では、ジオターゲティングの概要と、マーケティングに取り入れるメリットを解説するとともに、さまざまな活用例を紹介しています。実施のポイントと注意点にも触れているので、合わせてご覧ください。
■この記事でわかること
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ジオターゲティングとは?
ジオターゲティング(geotargeting)とは、ユーザーの位置情報に基づいて、情報や広告を配信するマーケティング手法です。ジオターゲティングでできることは以下のとおりです。
- 地域によって異なる情報、コンテンツを配信する
- アクセスする地域によりWebサイト上のコンテンツの切り替わる
- 特定エリアからのアクセスに限定して広告を配信する
位置情報は、Wi-FiやGPS、IPアドレス、ビーコン(Bluetooth)などから取得することができます。Web上だけではなく、ユーザーのオフライン行動も把握できるので、精度の高いセグメントでのターゲティングが可能です。
特定のエリアや興味、関心に合わせて情報や広告を配信できるため、より効率的にマーケティング施策が実施できるのが特徴で、特定地域における認知度向上や来店促進ができるのが強みです。
ジオターゲティングで位置情報を取得する仕組み
ジオターゲティングで利用する位置情報は、下表のように、GPSのほか、Wi-Fiやビーコン(Bluetooth)、IPアドレスなどから取得しています。
GPS | スマホに搭載人工衛星から位置情報を取得誤差数mから10m程度の精度 |
Wi-Fi | Wi-Fiアクセスポイントに接続すると位置情報を特定 |
ビーコン(Bluetooth) | Bluetoothの信号で情報発信できる端末地下や屋内でも利用できる |
IPアドレス | ネットワーク上の識別番号固定IPアドレスから企業や業種を判定 |
なお、上記の方法では、多くの場合、個人情報が特定できないよう秘匿性を保ったうえで位置情報を取得しています。
ジオターゲティングがマーケティングに必要な理由
近年、インターネットの普及により顧客の行動は複雑化しており、より精度の高いマーケティング戦略や顧客のニーズにあわせたコミュニケーションが必要になっています。
こうした状況下では、不明確なターゲット設定でマーケティング活動を行っても、コストがかさむだけで、実績につながりません。
たとえば、静岡からの旅行を検討しているユーザーが、旅行会社のサイトにアクセスしたとき、地域が限定されていないトップページが表示されていたとします。
これではユーザーが静岡発着の情報を見つけるまでに時間がかかるため、検索の途中で離脱し、CVRが低くなる可能性があるでしょう。
ジオターゲティングでユーザーがいる地域を把握し、位置情報に応じてwebサイトのコンテンツを切り替えることで、効果的なマーケティングができます。
ジオターゲティングを取り入れるメリット
ジオターゲティング(geotargeting)を自社のマーケティングに取り入れると、ユーザーに適した情報を表示できるため、CVR向上が期待できます。
ここでは、ジオターゲティングを取り入れることにどのようなメリットがあるのかを見ていきましょう。
地域ごとのニーズに合わせた情報や広告が配信できる
ユーザーの位置情報に応じて、Webサイト上の情報やコンテンツや広告の内容を地域ごとに切り替えられれば、よりニーズのある層にアプローチしやすくなります。
たとえば、ユーザーが福岡からWebサイトにアクセスしている場合は、福岡で開催されるキャンペーンやイベント情報を表示するといった施策が打てます。
ターゲットの関心や地域密着のニーズに応えたコミュニケーションを実現することで、コンバージョン率の向上はもちろん、ブランディングや顧客の育成にもつながるでしょう。
広告費(マーケティングコスト)の削減ができる
ジオターゲティングでは、特定のエリアにいるユーザー(例:〇〇市在住、過去3か月以内に◯◯県に行った人など)にのみ、情報や広告を配信することができます。
まったくその地域に関係のないユーザーに広告を表示しても、こちらが望むアクションは期待できませんし、余計に「関係ない」と印象づけてしまう可能性もあります。
これでは広告費が無駄になるうえ、リードの獲得にもつながりません。
ジオターゲティングでユーザーを絞り、効果的なマーケティングを行いましょう。
ジオターゲティングを活用すれば、地域ごとに予算を配分することもでき、効果の薄い無駄な広告配信を減らせるため、マーケティングコストの削減が可能です。
施策の効果測定から分析までを可能にする
ジオターゲティングを活用すると、広告配信後に実際にユーザーが店舗に来店したかどうかを確認できます。
ただし、大型復合施設や商業ビルなど、多くの店舗が集まる場所では計測が難しい場合もあります。
また、広告のクリック率だけでなく、広告から訪れたユーザーが、お問い合わせに至るまでにどのページを閲覧したか調べることも可能です。
もちろん成果のみではなく、どのタイミングで離脱したかもわかるので、これらのデータを活用すれば施策の改善に活かせるでしょう。
ジオターゲティングの活用例
続いて、ここまでに紹介したジオターゲティング(geotargeting)のメリットを踏まえて、活用例を3つ紹介します。
自社の課題やウィークポイントをカバーできるよう、効果的に活用しましょう。
例①:LPOへの活用
ジオターゲティングを活用すると、位置情報を軸にしたLPOが実現できます。
ユーザーの位置情報に応じてランディングページの情報を最適化できるため、離脱の原因になるポイントを減らすことが可能です。
たとえば不動産サイトでは、最寄の実店舗情報を表示する、アクセスユーザーの近隣にある物件をページの上部に表示する、といったアプローチができるようになります。
ジオターゲティングの活用によって、ユーザーは余計なリサーチをする手間がなくなり、離脱率が低下し、CV率がアップするでしょう。
例②:来店率の向上施策への活用
飲食店や小売店の施策として、自店舗の近くにいるユーザーにクーポンを配信して、来店率を向上させるという手法もあります。
ジオターゲティングでは、ユーザーの位置情報だけでなく、IPアドレスから取得した気象情報を活用することも効果的です。
たとえば、自店舗地域で雨が降っている場合は、客足が遠のくことを想定し「雨の日サービス」としてクーポンやキャンペーンを実施することもできるでしょう。
このように、ピンポイントで行うアプローチは、さまざまな地域密着マーケティングに活かせます。
例③:ターゲットを絞った広告配信
ジオターゲティングは、ターゲットを絞った広告配信に最適です。
たとえば大学や専門学校が、入試の志願者を増やす目的で、特定の地域に住んでいる人に対しオープンキャンパスの広告を配信するとします。
このときのターゲットは高校生ですが、オンラインの情報だけでは、該当ユーザーを高校生と判断することはできません。
そこで、位置情報を利用し、対象地域の高校周辺で週5日以上検知されたユーザーを高校生と想定して広告を配信します。
このようにターゲットを絞ることで、コストを抑えて効果的に広告配信することが可能です。
ジオターゲティングを実施する際の注意点・デメリット
ジオターケティング(geotargeting)では、ターゲット層を絞りすぎることで、ターゲットとなる地域以外の見込み顧客を失うおそれがあります。
また、指定した地域ではない場所にターゲットがいる場合には、広告が配信されず、コンバージョン率が低くなる可能性もあるでしょう。
ターゲティングを細かく設定しすぎると、極端に配信数が減ったり、広告の効果が十分に得られなかったりするので、ある程度の幅を持たせたターゲティングが大切です。
また、ジオターゲティングを活用しても、データの見方や効果の測定方法がわからなければ、サイトや広告の改善はできません。社内にリソースが不足している場合は専門企業に依頼するのも一案です。
ジオターゲティングを実施する際のポイント
ジオターゲティング(geotargeting)は、とりあえずやってみるといった姿勢では、期待する効果が得られません。
効果的に運用するためには、ここで紹介するようなポイントを押さえる必要があります。
取得したデータから詳細な顧客モデルを作成する
ジオターゲティングを実施すると、位置情報でターゲットのオフラインの行動履歴を確認できるため、自店舗を利用したターゲットが普段どんな場所に行って、何に関心を持っているといったデータを集めやすくなります。
このデータをもとに、ターゲットの人物像を明らかにして「誰に、何を、どう提供するべきか」と具体的に考えると、より効果的な広告配信やLPOなどの対策ができるでしょう。
詳細な顧客モデルを作ることは、サイトや広告の改善だけでなく、店舗運営にも役立ちます。
広告のパフォーマンスを追跡する
施策の実施後は、アナリティクスツール、広告プラットフォームなどを活用して、クリック率、コンバージョン率などを追跡することが大切です。
これにより、広告のパフォーマンスが把握でき、結果が基準に満たない場合には、新たな施策を検討することもできます。
アクセス解析ツールの利用は、ただデータを取得するだけになってしまっては成果につながりません。データから課題を見つけて改善し、正しくPDCAサイクルを回すことが重要です。
ジオターゲティングならどこどこJP
ジオターゲティング(geotargeting)は、PCやスマートフォンから取得した位置情報をもとにユーザーを絞り込み、それぞれに最適な情報を表示するマーケティング手法です。
ジオターゲティングを導入すれば、ユーザーの位置情報によってWebサイト上の情報を切り替えたり、居住地に特化した広告を配信したりすることでき、より精度の高いマーケティング施策が打てるようになります。
「どこどこJP」は、ユーザーのIPアドレスをもとに位置情報を取得しているため、Cookie規制の影響を受けにくく、アクセスするユーザーのすべてに位置情報を付与できるといった網羅性の高さが特徴です。
また、ジオターゲティングにおいても欠かせない施策の効果測定も、「どこどこJP」を利用すれば一つのデータを施策と分析の両方に活用できるため、余計な手間がかかりません。
IPアドレスに位置情報を紐づけることで、さまざまなデータと連携でき、気象データや指数データを活用したユニークなプロモーションが実施できます。
無料トライアルもご用意しているので、ぜひお気軽にお問い合わせください。